

監修:産業医科大学皮膚科学 小林美和 先生
私の診察室にも「にきび」の悩みで多くの患者さんが受診されます。日頃患者さんと接する中で、患者さんの疑問や医師としての立場からこのようにして欲しいと思うことをQ&A形式でまとめてみました。このQ&Aが皆さまの「にきび」を早く、きれいに治すために、お役に立てば幸いです。


「吹き出物ができた、にきびかな」と思われたときは、気軽に病院やクリニックの皮ふ科をおたずねください。皮ふ科の医師にとって、「にきび」は重要な病気の一つです。治療法も年々進歩していますので、迷わず病院で治療して「にきび」とサヨナラしましょう。また、病院やクリニックでは基本的に健康保険のきくお薬で治療を受けることができます(場合によっては健康保険のきかない治療を行うこともあります)。

「膿みが出てしまえば治るんじゃないの」と思っている方はいませんか。この考えは、限りなくレッドカードに近いですよ。「にきび」が治るまでの期間や症状の重さは、人によってまちまちで、中には、症状が軽く済み、早く治る人もいます。でも、膿んだ状態を放っておくと、「にきび」痕(あと)ができやすくなるので、要注意です。

「にきび」の原因となる皮脂の分泌は男性ホルモンの影響で盛んになります。その男性ホルモンは女性にもあるので、男性、女性にかかわらず思春期になると「 にきび」がでてきます。女性の場合は月経周期と関連して「にきび」がでやすくなる時期があります。 また、「にきび」は思春期だけでなく、20代後半から40代前半にでる方もいます。このような年齢の方々も、基本的に健康保険のきくお薬で治療を受けることができます(場合によっては健康保険のきかない治療を行うこともあります)。

汚い手で「にきび」をいじったりすると、そこに菌が付いて炎症を起こし「にきび」がひどくなる場合があります。炎症が起こると膿みをもったり、「にきび」痕(あと)ができやすくなります。気になって触ってしまうような「にきび」ができたら、早く病院で治療するようにしましょう。ただし、洗顔やお化粧で「にきび」に軽く触れる程度であれば問題はありません。

毛穴をふさいでしまうような厚化粧は避け、帰宅後きちんと化粧を洗い落とすようにすれば、お化粧は問題ありません。また、あまり「にきび」ができない、眼の周りやくちびるにしっかりとしたメイクをしてその部分に視線をそらすポイントメイクも効果的です。化粧品を使っていてもし肌に合わないような悩みをお持ちなら、一度皮ふ科を受診されてみてはいかがでしょうか。
出典:林 伸和「にきび最前線」宮地良樹編(メディカルレビュー社)第1版176.2006
※ピーリング効果を示すような刺激性のある化粧水もあります。
にきびの治療薬と併用する場合には、皮膚症状が強く出ることがありますので注意しましょう。詳しくはお医者さんに相談してください。

早ければ早いにこしたことはありません。軽い「にきび」でも遠慮せずに受診しましょう。多くの場合「にきび」は早く治療すればするほど、早くきれいに治ります。「にきび」が赤くなったり膿みをもったりする前、白い「にきび」のうちに受診するのが理想ですが、膿みをもってしまっていても、それ以上ひどくさせないために皮ふ科を受診しましょう。

よくチョコレート、乳製品のようなカロリーが高いものや脂肪分の多い食べ物は「にきび」によくないといわれていますが、人によって大きな差がありますので、これは絶対に駄目というものはありません。ただし、自分の食生活に注意して、特定の食品を食べた後に「にきび」がよくでるなと気づいたときは、その食べ物を控えるようにしましょう。