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種類別がんの特徴 乳がん種類別がんの特徴 乳がん

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種類別がんの特徴 乳がん

種類別がんの特徴 乳がん

どんな病気か

  • 乳がんは、日本人女性がかかるがんの中では近年、もっとも頻度の高いがんとなっています。乳汁を分泌する乳腺の小葉上皮(しょうようじょうひ)、あるいは乳汁の通り道である乳管の上皮が悪性化したもので、前者は小葉がん、後者は乳管がんと呼ばれます。
  • 小葉内あるいは乳管内にとどまっていて血管やリンパ管に浸潤していないものを、非浸潤がんといいます。非浸潤性乳管がんは比較的少数です。欧米では、非浸潤性小葉がんは悪性疾患としては扱われず、経過観察が原則になっています。
  • 一方、浸潤がんは血管やリンパ管から全身への血流にのり、リンパ節、骨、肺、肝臓、脳などに転移します。
  • 特殊な乳がんとして、乳頭や乳輪の湿疹状のただれを症状とするパジェット病がありますが、予後は非浸潤がんと同様に良好です。ほかに、炎症性乳がんといって、乳房全体が炎症状に腫脹(はれること)し、短期間で全身への転移を起こす極めて予後不良のタイプもあります。

乳房と周囲の構造

症状の現れ方

  • 乳がんの症状の90%以上は、痛みのない乳房腫瘤(にゅうぼうしゅりゅう=しこり)です。患者さんは自分で腫瘤を触れることができます。また、乳頭からの分泌物を症状とするものもあります。乳がんによる乳頭分泌物は、血液が混じったものが多い傾向にあります。その他、乳頭や乳輪の湿疹様のただれを症状とするものもあります。
  • 検診によって発見される無症状の乳がんは数%以内です。骨や肺に転移し、手術不能の状態になって初めて病院を受診する例もあります。

痛みについて

  • 乳がん局所の痛みは初期の段階では顕著ではありませんが、進行とともにさまざまな痛みを呈します。乳がんが骨転移を起こすと体動痛(歩く、立つ、座るなどの動作に伴う痛み)が起こることがあります。
  • 脊椎骨転移では、脊椎を圧迫することによる背部痛や上腕痛、肋骨や胸椎に転移すると胸部や腹部、背部の痛みが起こりやすくなります。また、皮膚に転移すると皮膚表面の疼痛が、脳転移や髄膜転移を起こすと強度の頭痛が起こることがあります。
  • リンパ浮腫があり急激にむくみが強まったり、蜂窩織炎(細菌による化膿性炎症)を併発したりした場合は、皮膚の腫れなどによるつっぱり感や疼痛を感じることがあります。なお、乳がんの手術後にも、さまざまな痛みが発生することがあります。

その他の種類別がんの特徴

※参考資料 六訂版 家庭医学大全科(2010年出版/法研)
※参考資料 症例で身につくがん疼痛治療薬(2014年出版/羊土社)